特許、憧れる響きです。
権威性とお金のニオイしかしません。笑
しかし、物を開発する人にとっては、その発明を他者に容易にマネされない策は必須の防御策ですよね。
これまでそんな「特許」というものに無関係で生きてきた私(アラフォー主婦)。
不思議な縁やら謎の勢いやらで、オリジナルで開発した商品の特許出願をしたのでした。
まさか、私が特許の出願をするなんて。
人生何があるかわかったものじゃない。
特許出願までの軌跡を振り返ります。
あ!でもこれだけはご注意ください!
これは正しい特許の出願方法を教える記事ではありません!
ただ、1人のまったくもって未経験のド素人が2016年に自力でお金をかけず(出願費用除く)特許を出願した時の軌跡を追う記事です。
時間の流れとともに特許庁の制度が変わっている部分もあるかもしれませんし、もっと効率よくやる方法もあるかもしれません。
ですが、今、個人で特許出願を考えている方には少しなりとも参考にしていただけるところがあるとも思います。
ぜひお付き合いいただければ嬉しいです^^
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どんな商品で特許を取ろうと考えたのか?
数年前まで私は2人の子どもを持つ一般企業に勤めるワーママでした。
育休からの復帰目前の時に特許を出願、その翌週に職場復帰を果たした、そんなタイミングでした。
育休中にそのアイデア商品を思いつき、特許出願の用意をしていたのです。
そのアイデアグッズは育児に関するアイテムで実際に自分で使ってみると便利便利!
これはぜひ多くの育児中の方に使っていただきたい、と商品化を考えたのです。
これは大発明だー!画期的な育児グッズだー!
と自分のアイデア品に酔うワタシ(今思うと完全に世間知らずです^^;)
そんな中、知人より
「発明ならダメ元で特許を出願するといいよ」
とのこと。
(特許!?)
そんな単語、これまでの私の生活で登場したことありませんでした。
(でも確かに。取れるかどうかは別にして、出願するだけならお金もかからないし(本当は出願するだけでお金かかります。)、やってみるだけやってみようかな)
そう思うようになったのです。
特許を取ろうと考えて、まずやったこと
特許を出願してみよう、と思っても何から手をつけていいか全くわからない始末。
まずはとにかくリサーチだー!
その1 とりあえずググる
特許という言葉は知れど、実際にどんなものかをイマイチ理解できてなかった私。
実用新案や商標などについてもこの時初めて詳しく知ったのでした。
「特許出願代行します」とか「代行支援サービス」というような広告が並ぶ中、たじろぐ自分。
(やっぱり特許とるにもお金が必要なのね。しかも高い・・・)
その2 特許申請について相談できるところがないか調べる
代行サービス使わないで無料で教えてくれる人いないのー!?
と藁をもすがる思いでググり直し。
「特許 相談 無料 神奈川」
そんなワードで検索し直したところ、
「特許・実用新案などの相談は 神奈川県ホームページ」
このタイトルがヒット。
これだ!
その3 特許庁のプラットフォームで似ているものがないか調べる
相談窓口を探していた際に特許庁の「特許情報プラットフォーム」というサイトにも行き着きました。
別名「J-PlatPat」と呼ばれるものです。
このサイトではこれまでどのような特許や商標などが出願・登録されたのかを誰でも簡単に調べることができるのです。
これで似たようなものがないかをチェック。
そして、少しコンセプトが似てそうなものはプリントアウトしておいたのでした。
特許情報プラットフォーム「J-PlatPat」(特許庁公式)
さらに、似てるものもチェックしておきましょう。
特許出願の無料相談窓口みっけ!
神奈川県のホームページより特許・実用新案などの相談先を調べる。
家から40分ほどのところに相談窓口があることが判明。
これは行くしかない!
行動1 早速電話してみる
こんなド素人の主婦がのこのこ伺ってよろしいものかをお尋ねするべく電話。
「はい、神奈川県発明協会 知財総合支援窓口です。」
「あの、特許を出願したいのですが、個人でも無料で相談乗っていただけるのでしょうか」
「はい、可能ですよ。窓口があいてるのは金曜日の10時から16時なのでその時間に窓口まで来てください。来ていただいてから先着順でご案内します。」
「金曜日ですね!承知しました!お伺いさせていただきます!」
テンション一気にアップ。
まだ何も始まってないのにすでに特許を取得したような気分になったのでした。
行動2 特許相談窓口へGO!
そして、その週の金曜日。
アイデアを描いた紙や企画書を手に窓口へ。
先に2名ほどいて私の順番は3番目ということで一時ビルの下にあったドトールへ退散。
1人あたり相談時間は大体30分程度らしく、あと40〜50分後にまた戻って来てください、とのことでした。
そして、いよいよ自分の番。
入った部屋にいたのは70歳はゆうに超えてそうなおじいちゃん。
「はい、どうぞ〜」
そう促されておじいちゃんの前の席へ着席。
自分のアイデアをなるべく手短に説明。
その後おじいちゃんは
「これ、特許は難しいなぁ。でも特許がいいんだよね?実用新案じゃなくて?」
(ん?実用新案?なんだ?)
そんな顔をしたのでおじいちゃんは丁寧に教えてくれたのでした。
特許と実用新案の違いについては長くなるので割愛。(気になる方は別途ググってくださいませ。。)
しかし、結果的にはこうなりました。
特許は取れなさそう。
でも特許出願してさえいれば一定の期間ではあるが「特許出願中」と書ける。
その期間が過ぎた時に実用新案に切り替えて登録し直せばいいのではないか。
うーん、複雑ですね。
ですが、とりあえずは特許を出願してみよう、ということに決まったのでした。
そこからおじいちゃん(と呼んでいますが、本当は敏腕弁理士)との打ち合わせの日々が毎週続くのでした。
行動3 何度も通う・・・
特許出願、と言っても書類をササッと書いて終わり、ではありません。
私は相談窓口に行ったらその場でやり方を教えてくれて、あとは家でやってくださいね、ということをイメージしていました。
ですが、弁理士先生からは
「順調に行って5回ほど、通常であれば6〜8回ほど通ってもらう必要がありますができますか?」
とのこと。
(えー!?8回、ってことは2ヶ月もかかるの!?)
びっくり。
ですが、特許の書類作成はそんなに簡単ではなく、特に初心者は書いては添削してもらい、を繰り返す作業が必須とのことなのです。
結局、私は出願資料が完成するまでに7回通いました。
完成した特許出願の書類ってどんなもの?
必要な書類
2ヶ月弱をかけて作成した書類は以下の通りです。
・図面
・明細書
・要約書
・特許請求の範囲
それぞれの内容や書き方共に特殊なため、これは弁理士さんに相談しなかったら完成できなかったなー、とおじいちゃん先生に感謝感謝なのでした。
作成にかかった時間
実際に仕上げるまでには約2ヶ月弱をこの資料の作成に費やしました。
とはいえ、書き方の知識さえあれば、この資料を作るだけなら4〜5時間もあれば完成するでしょう。
出願する際の費用
特許の出願には14,000円がかかります。
その分の特許印紙を主要郵便局で購入し出願書類に貼付して納付します。
特許印紙はどの郵便局でも販売しているわけではないので、きちんと調べてから買いに行きましょう。
結構かかりますよね。汗
送付先と送付方法
送付先は以下の通りです。
東京都千代田区霞が関三丁目4番3号
特許庁長官 宛
送付方法は念のため書留で郵便局から送付するようにしましょう。
特許出願は個人で、しかもお金をかけずできるんです!
特許出願の資料をまとめて、特許印紙を貼付して、さあ完成です!
お疲れワタシ!
1円にもなっていない(むしろ出願費用の14,000円マイナス…)のにも関わらず大仕事を成し遂げてすでに一攫千金を果たした気分です。
兎にも角にも、特許出願は手助けさえあれば、個人でもなんとかできることがわかりました。
しかも一回行えば次回からは弁理士さんに相談に行くことなく、なんとか自分でできそうなスキルも身につきました。
なんでも臆することなくやってみることですね。
弁理士さんにお願いすれば、書類は全て作ってくれるし、手続きも全てやってくれ心配はなくなります。
けれど弁理士事務所には通常約10万円ほどお支払いする必要が出てくるのです。
それが公的なサービスを利用することで無料でできるのです。
ある程度時間があってなるべく支出をおさえたい方にはぜひ自分で出願準備をしてみることをオススメします!
難しく思えることでもきちんと順序立ててやっていけばなんとかなるもんです。
何か質問等あればぜひお気軽にご連絡くださいね^^
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